ヒトデの侵入が台湾の貴重なサンゴ礁を脅かす:緊急対策が必要

高雄の東沙環礁国立公園、オニヒトデがサンゴを食い荒らし、2年以内に壊滅の恐れ
ヒトデの侵入が台湾の貴重なサンゴ礁を脅かす:緊急対策が必要

台北(台湾ニュース)- 台湾珊瑚礁学会は、痛烈な警告を発した。カオシュン近郊の東沙環礁国立公園内外のサンゴ礁が、オニヒトデの個体数の急増により壊滅的な被害を受けているという。

最近の記者会見で、同会は深刻な状況を詳細に説明し、迅速かつ決定的な政府の介入がなければ、サンゴ礁は今後2年以内にこれらの食欲旺盛なヒトデによって完全に破壊される可能性があると強調した、とCNAの報道は伝えている。

サンゴを食べることで知られるオニヒトデは、手強い生き物だ。成体の標本は通常、直径25~35センチメートルで、9~20本の腕を持ち、鋭く毒を分泌する棘に覆われている。

台湾珊瑚礁学会の鄭明修会長は、国立公園管理局が8月だけで約14,000匹のオニヒトデを駆除するためにダイバーを組織したと報告した。今年の初め、3月から4月にかけて、さらに33,000匹が駆除され、当初の推定をはるかに上回った。

鄭氏はまた、ヒトデの急速な繁殖率についても言及し、1匹の成体は年間最大3億個の卵を産むことができると指摘した。彼は、状況の緊急性を強調し、より明確な規制の確立と、この侵入に効果的に対抗するための資源配分の増加を促した。

ヒトデの大量発生は唯一の脅威ではない。台湾珊瑚礁学会は、高い海水温と台風もサンゴ礁に深刻な被害を与えていることを強調した。ストレスの目に見える兆候であるサンゴの白化現象が墾丁と小琉球島の沖合で観察されており、墾丁地域ではサンゴの最大80%が影響を受けている。

鄭氏はさらに、オニヒトデが屏東と緑島の沖合の海域でも発見されていると指摘した。彼は政府に対し、台湾の貴重なサンゴ礁が直面している多数の脅威に対する国民の意識を高めるよう訴えた。

温暖な気温と黒潮の影響を含む台湾の好ましい環境条件は、その海域で558種のサンゴの成長を促進してきた。しかし、海洋委員会は、気候変動、人間の活動、土地開発、排水の排出などの要因が、サンゴ礁の衰退に大きく貢献していると指摘している。



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