台湾の対日米輸出が急増、価格優位性を武器に

競争力のある価格と品質で日本へのコメ輸出が増加、重要な貿易機会を示す
台湾の対日米輸出が急増、価格優位性を武器に

台北(台湾ニュース)- 農業部は、日本への米輸出が大幅に増加し、今年は1万トンを超える見込みだと発表しました。

胡忠一農業副大臣によると、台湾の対日米輸出は2020年から昨年まで平均約3,500トンでした。特に、今年1月から4月までの輸出量はすでに5,136トンに達したと中央社(CNA)が報じています。

胡氏は価格差の大きさを指摘し、日本の米価格は過去4ヶ月で2倍になり、5キログラムあたり441台湾ドル(13.6米ドル)から870台湾ドルに上昇しました。これに対し、台湾米の卸売価格は1キログラムあたり約40台湾ドル前後です。

胡氏によると、台湾米と日本米はどちらもジャポニカ米です。この類似性に加え、台湾の価格が大幅に低いことから、日本の市場において競争力のある優位性を持っています。

日本政府は国内の米生産を支援するため、厳格な輸入規制を維持しています。日本は毎年、77万トンの米輸入を許可しており、そのうち67万トンは政府が公的備蓄として取得しています。

胡氏は、無関税枠の下、10万トンの米が外国の輸入業者に利用可能であると述べています。米国とオーストラリアがこの枠の大部分を受け取っており、台湾と他の国々が残りの部分を競っています。

胡氏は、台湾米は、日本の学校、病院、長期ケア施設などの給食供給チャネルに、スーパーマーケットでの小売流通と並行して、無事に参入していると付け加えました。この拡大は、台湾のOkura Rice Shopと日本の3つの食品サプライヤーとのコラボレーションを通じてさらに推進されています。

台南区農業改良場は、厳格な肥料および農薬管理により日本の農薬残留基準を満たしている「台南11号」米について、9月に2,400トンが日本に輸出されたと報告しました。この米品種は、シンガポールとオーストラリアにも輸出されています。



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