台湾の労働者基金、市場の嵐を乗り越え第1四半期は損失計上

世界市場のボラティリティと関税懸念が労働資金局の業績に影響
台湾の労働者基金、市場の嵐を乗り越え第1四半期は損失計上

台湾、台北 - 厳しい市場の逆風に直面し、台湾の労働基金局は今年第1四半期に約641億台湾ドル(20億6000万米ドル)の損失を報告しました。同局は、この損失の原因を、特にトランプ政権からの関税の脅威を取り巻く懸念など、世界市場の変動性に起因するものとしています。

同局は、3月だけで1716億台湾ドルの巨額な損失を被り、年初の2ヶ月間で積み上げた1075億台湾ドルの利益を事実上帳消しにしたことを明らかにしました。これにより、第1四半期の収益率はマイナス0.94%となりました。

台湾証券取引所(Taiex)のパフォーマンスは、この市場の低迷を反映し、第1四半期に10.15%急落しました。MSCI World Indexも下落を経験し、同期間に1.32%低下しました。

労働基金局は、資産の42.01%を国内市場に、57.99%を海外投資に配分しています。

3月末時点で、同局が運用する労働年金基金、労働退職基金、労働保険基金、雇用保険基金、未払賃金支払基金を合わせた資金の総額は約7兆2400億台湾ドルに達しました。

2015年に設立された新労働年金基金は、運用されている最大の基金であり、3月末時点で4兆7900億台湾ドルの資産を保有し、第1四半期の収益率はマイナス0.74%でした。

1984年から運営されている労働退職基金は、3月末時点で1兆800億台湾ドルの資産を保有し、第1四半期にはマイナス1.88%の収益を報告しました。

同局は、米国の関税政策とインフレ上昇が市場動向に与える影響を積極的に監視し、収益を向上させるために投資戦略を調整すると述べています。

公務員年金基金も、2025年第1四半期に250億9000万台湾ドルの損失を報告し、収益率はマイナス2.48%でした。



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