中国が台湾付近で軍事訓練を強化、重要インフラを狙う

封鎖と精密攻撃を模擬した実弾演習が地域の緊張を高める
中国が台湾付近で軍事訓練を強化、重要インフラを狙う<br>

中国軍は台湾近海での軍事演習をエスカレートさせ、主要港湾やエネルギーサイトへの攻撃をシミュレートする「実弾射撃」訓練を実施しています。「Strait Thunder-2025A」と名付けられたこの訓練は、世界の海運にとって重要な水路である台湾海峡で行われています。

中国人民解放軍(PLA)は、今回の演習が「封鎖と制御、主要標的への精密攻撃」に焦点を当てていると発表しました。これは、PLA東部戦区の報道官である施毅(Shi Yi)上級大佐の発表によるものです。

台湾国防部(MND)は、緊急作戦センターを稼働させ、航空機、艦船、沿岸ミサイルシステムを含む軍事資産を展開することで、この訓練に対応しました。台湾軍は中国軍を積極的に監視し、認識される脅威に基づいて戦闘準備態勢を調整する用意があります。

米国務省は、中国の行動を非難し、その「攻撃的」な軍事活動と言論は「緊張を悪化させ、地域の安全と世界の繁栄を危険にさらすだけである」と述べています。

これらの演習は、中国陸軍、海軍、空軍、ロケット軍が参加した同様の作戦の1日後に実施されました。台北は「迅速対応演習」の一環として、空軍と海軍を展開して対応しています。

今朝までの24時間で、中国は台湾周辺に95機の航空機と軍艦を展開しました。これには、15隻の海軍艦艇と4隻の公船が含まれます。確認された76機の航空機のうち、37機が台湾海峡の中間線を越え、防空識別圏(ADIZ)に入りました。

MNDはまた、PLAの空母「山東」が台湾の東南約220海里(407km)で活動していると報告しました。午前10時から午後4時20分の間に、中国の戦闘機とヘリコプター14機が台湾の東南、ADIZの外で確認されました。

アナリストの宋文笛(Sung Wen-ti)氏は、中国が「ストレステストを繰り返している」のは、台湾とその同盟国に対する米国の支援レベルを評価するためだと示唆しています。

最近の演習は、2024年の「Joint Sword」演習を彷彿とさせます。これは、賴清德(William Lai)総統の就任後にも実施されました。「Joint Sword-2024A」演習は5月23日から24日にかけて、一方「Joint Sword-2024B」演習は10月14日から15日にかけて行われました。



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